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高成長が続いている中国が「世界の工場」として二一世紀になって日本の最大の貿易相手国として登場したことは重要である。最近では、中国は外国からの直接投資をテコにして軽工業品ばかりか、重化学工業品の分野でも競争力を強化しており、日本企業は必然的に、より高度な技術を用いた製品で勝負をせざるをえなくなっている。
第二に、経済成長による国民の所得増加により、衣食住という生活必需品のウエートが小さくなり、選択的な消費・サービスのウエートが上昇していった。ひとびとは海外旅行、高度な教育、高度な医療、高度な情報など従来には見られない高品質のサービスを求めるようになったほか、高級な薄型テレビ、デジタルカメラ、携帯電話、パソコンなどの普及率が急速に高まっている。
需要の変化に対応して産業構造が高度化している。第三に、新しいサービス産業の拡大の背景には、新しい製造業の発展が不可欠である。

特にIT関連の技術革新が重要である。コンピュータ関連の発展がなければ、高度なソフトウェアの発展もなく、民間の警備会社、人材派遣会社、各種ソフトウェア会社などの発展は期待できなかったであろう。
したがって、経済は第二次産業から第三次産業へと直線的に発展するのではなく、第二次産業の発展の基礎の上に新しいサービス業の拡大が起こった、ということが重要である。最近の注目すべき動きとして、八○年代、九○年代の円高時に中国に進出した企業の中からキャノンのように日本へ里帰りする企業が見られることである。
これは中国の安価な賃金による製品に比べて高品質の日本製品が高い人件費を考慮してもコスト面で十分太刀打ちできるという証明であろう。こうした企業が増えてくれば、日本の産業構造に大きな影響を与えるであろう。
産業構造の変化を見るための代表的な統計は内閣府の「国民経済計算」である。国内総生産の産業分類、あるいは就業者数の動きから産業の時系列の変化を見ることができる。
このほか、経済産業省の産業連関表、工業統計表なども役立つ。日本経済は先進各国と比べて強いのか弱いのか、どちらなのであろうか。
経済力の比較で一番わかりやすいのは一人当たりGDPの大きさであろう。各国と比較して上位にあればそれだけ経済力が強く、下位にあれば経済力が弱いと見ることができる。

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